幸せの青い鳥

「春は買い手市場なので何をやっても無駄。逆に考えると、秋まで決まっていないような奴は学歴問わず実力はドングリの背比べ。Fランク大卒は売り手市場になる秋からが勝負。なんとかなると思います」BY鳥
物凄い暴論だ。しかし、これを負け組の捨て台詞と切って捨てることができる人は、今まで充分な努力をしてきて自分に自信を持っている人ではないかと思う。私は彼の台詞に目から鱗が落ちた。たしかに、優秀なライバルを相手に高倍率の春試験に一縷の望みをかけて、多大な金銭と時間と精神を消耗することは非効率甚だしい。凡人は秋までの間、卒論なり資格試験なりバイトなりネトゲなりに精を尽くしたほうが良いのではないか。具体策もなく無責任極まりない行政やマスコミや就職課の掛け声や叱咤よりも余程真実に近く、心を洗われる。現に、彼の同級生で春先から何十社と回っている者の殆どが、無い内定かブラックらしい。
詰めろが掛かっているのに就活を全くやらず、誰の支援も望めず、ジフレカが内定をGETしたこともあって最近腰をあげた者の台詞だけど、妙に重みがある。当時、一年生だった彼を引っ張りまわしてここまでやってきたわけだけど、一先ずサークルを引退する彼が、このまま帰ってこないような気がしてならない。そんな彼に感謝する以上に、彼の親御さんに対して申し訳ない気持ちでいっぱいだ。