クララが勃ったー

クララ白書」1巻(集英社コバルト文庫)─氷室冴子

いでっちが「元祖マリみて」と大絶賛するので借りて読んでみたが、激しく面白い。キリスト系御嬢様女子校で寄宿舎で微妙に百合な学園コメディ。五章立てがそれぞれ小編で、今まで読んだどの小説よりも読み易く、しかも、各章ともコミック一巻分くらいの読み応えがある。主人公はLV99祐巳と漫画家志望と麗しき電波百合姉妹の三人娘。その他、脇キャラも皆立っている。鉈ふりのマッキーサイコウ。嫁に欲しい。
マリみてと違って、一般人やこの手の小説を敬遠する人にも自信を持ってオススメできる。これが、1980年のコバルトを2001年に再販したと知って驚いた。氷室冴子といえば「なんて素敵にジャパネスク」のイメージだけど、こんな傑作があったのかぁ。巻末の他作品紹介で「丘の家のミッキー」─久美沙織が絶賛されていた。「小説 ドラゴンクエスト」の作者紹介に代表作で書かれていただけに、余計に気になる。