ちっちゃな筆使いキョーコ

テレ朝のイロモノドラマ「南くんの恋人」が最終回。
10年前のドラマ(高橋由美子×武田真治)は高橋由美子ハァハァ、主題歌は最高で、バブリーな設定とイケメン南くんの奇行にも好感が持てた。最終回では、原作漫画同様にちよみは死んでしまうのだが“交通事故で本当は死んでいるのを神様が粋な計らいでコロボックル化、最終的にはその魔力の期限がきて衰弱し消えてしまった”と匂わせる、納得の行く説明がなされた。さらに、一年後の完結編では、ちよみの父と再婚相手に子どもが生まれ、生まれ変わりの女の子(=腹違いの妹)は「ちよみ」と名付けられるという綺麗な終わり方をした。(原作では、ちよみが小さくなった理由は一切描かれず、最終回も投げっぱなし。また、二人の家族や世界観もロクに描かれていないので、三作品は二人の家族関係や舞台が全く異なる設定の作品となっている)
今回のドラマは第一話こそアレだったけど、深田恭子ハァハァ、主題歌や音楽もいい感じだった。今回の南くんは原作同様のキモヲタオーラが出ていて一般ウケするとは思えないけど、個人的には好きだった。ちよみが小さくなってしまったことが家族や野村さん(ちよみの恋のライバル)や一部のクラスメイトにバレてしまっていて、原作や高橋版とはかなり異なる趣となっていた。最終回で南くんとちよみが温泉旅行という展開は原作と同様で、どう締めるか注目していた。ハッピーエンドの伏線がはってあったので元の大きさに戻るのか思いきや、危篤状態のちよみの祖父を救うために魔力を使ってしまう。エッ? そして、帰り途で交通事故に遭い、崖から転落。原作ではこれでちよみが圧死してしまいバッドエンドという非常に唐突で後味の悪い終わり方なので、眉をひそめる。南くんが瀕死となり「ちよみだけでも生きろ」状態の意外な展開に感心。しかし、ちよみの祖父が二人の危機を第六感で感じ、ちよみの母(故人)の霊に頼んで自分の命の代わりに二人を助ける。結局、ちよみは小さいまま二人は一緒になり幸せになりました。というオチてないオチ。
最悪。萌え漫画、萌えアニメエロゲー以下。一般視聴者も納得行くカタルシスが得られたとは思えない。ちよみが元に戻るor南くんが死ぬという話だったら再ドラマ化にも意義があったと思うけど。ちっちゃな筆使いキョーコにハァハァ出来たから良しとしてはいけないと思う、テレ朝も俺も。